入笠山 〜2010.06.12〜

翌日あたりから入梅か・・という土曜日、快晴の予報だ さてどこへ行こうか・・・
日常の疲労がちょっとたまっていて、がっつり歩く気分でもないものだから、
観光気分でもいいなと、すずらんの季節、ちょうど良いかなと、選んだのが入笠山
ガイドブックにはゴンドラ山頂駅南東にある登山口から歩いて登るコースが示されていたけれど、
諏訪バスのHPを調べてみると2010年は入笠山登山口へ向かうバスはない・・
まぁ観光気分でいいのだw ゴンドラで登っちゃおう♪

ゴンドラのパノラマリゾート行きのシャトルバスは富士見駅10時発の1本のみ
それに合わせてあずさ3号で富士見駅へ

大きな観光バスはハイカーというよりも観光客でいっぱいw
私のお隣には地元のお母様が乗られた
何度も行っていてもこの季節は入笠山へ行きたくなるそうだ
田畑のある長閑な風景の中、バスが進んでいき10分ほどでゴンドラ山麓駅へ

窓口で片道チケットを買う
帰りはどうするのか問われ、すずらんの里駅まで歩くことを伝え、1000円の片道チケットを購入
往復チケットを買うとガイドマップのようなものと花の種サービスの引換券をくれるのだけれど、
片道チケットには何もない(≧∇≦)

インフォメーションセンターでガイドマップのようなものは無いかと尋ねても、簡略図しかないと・・・
山頂を過ぎると看板に地図があるからそれを見ると良いとのこと。
立派なお山なのに、すっかり観光リゾート化しているなと・・・なんだかなんだかな・・・といった感じw

すずらん祭りの開幕日ということもあって、ゴンドラ駅では地元の子供達が太鼓が披露してくれるようだが、アナウンスを聞くと10:30からだとか・・
20分待つのは時間が勿体ないので、太鼓は諦めゴンドラ乗り場へと進んだ

チケット売り場、インフォメーションセンターのある建物を越えて進んでいくとゲレンデが広がり、一本の大きな木の根本にすずらんが植えられていた
ちょうど綺麗に咲いていた
だからもちろん入笠湿原にもたくさんたくさん咲いているのだろうと思っていたのだけれど・・・・・・・・・・・・・

ゴンドラは6人乗り、混んでいる訳ではないので、お一人様もひとりで乗せてくれて
ゴンドラの中で自由にしていられたw
まずはあまりにも暑かったので、長袖シャツを脱ぎ、半袖シャツになり日焼け止めローションを塗って準備を調え、
それから麓方面の八ヶ岳(霞んでしまっているけれど)、斜面の木々や花々を眺めたりw
随分上がってきた頃、南方に南アルプスのお山がちらりと見えた
甲斐駒ヶ岳だろう・・・美しい姿だ
また山頂から望めることを楽しみに、山頂駅へ!

10:30 ゴンドラを下り、右手からハイキングコースへと進んでいった
後から気づいたのだけれど、80万株あるというすずらんの群生地は左手だったのだ
帰りにゴンドラを使わない私、そちらに立ち寄らなかったことに気づいたのは、帰宅後だった・・(;^_^A
いずれにせよあまり咲いていなかったようだ・・・ 多分w

10分ほどで入笠湿原に到着
青い空に緑の湿原が広がり、気持ちよい開放感がある
木道で整備された湿原を探索すればすずらんに会えるのだろうと歩いてみた

大きなカメラを持った人が小さくうずくまり撮影していたりしたので、見つけられた貴重なすずらんたち
葉っぱの影に隠れていたりするものだから見つけられずに通り過ぎてもいるのだろう・・・
探さずともりんりんなりそうな勢いですずらんが見られるかと思っていたのに、ひっそりひっそり咲いていて、私の目の前に現れてくれた貴重なすずらん達だ
1枚は湿原を越え、入笠山山頂へ向かう途中のお花畑で見つけたものだ お花畑はお草畑だったしw
でも可憐で可愛いね、すずらんちゃん いつかまた満開の時に訪れたいものだw

すずらんはわずかしか見られなかったけれど、入笠山では様々な花々に会えて楽しめた
湿原に向かう途中には苔生した日陰に小さな葉っぱを開いていたマイヅルソウ
山頂方面に進むと蕾が大きくなって、山頂から首切清水へと下る道で咲いているお花に会うことができた

入笠湿原やこの辺り一帯で見られたのはクリンソウ
真っ赤なものが多かった
緑に真っ赤で艶やかなクリンソウが目を惹いた

その他はマムシグサ四兄弟、サンリンソウ、ツマトリソウが見られた
陽光をたっぷり浴びてすくすく育っているようだ

入笠山の山頂付近はカラマツが多い
空へ空へと高く伸びるカラマツの枝がとても美しかった 青い空、白い雲を目指し、私も上へと進む
南の空にちょっぴり雲に隠れてしまった甲斐駒、鋸岳、間ノ岳、仙丈ヶ岳が見えてきて、山頂に到着11:40

山頂は木々が切り倒されたのだろうか、もともと無いのだろうか
地面が露出した広々とした山頂だ
数十名のハイカーさん達がレジャーシートを広げたり、露岩に腰掛けてランチタイムを楽しんでいる
私もお腹がぺこぺこだったので、西方の露岩に腰掛け、お握り&唐揚げ弁当を楽しんだ♪
最後には凍らせたペットボトルと共に忍ばせてきた冷やしトマト、今日はフルーツトマトを3つ♪
直射日光を浴びながら食べる冷たいトマトは旨いo(*^▽^*)o~♪

お腹がいっぱいになったところでもう一度山頂標まで戻り、その横にある展望盤を見ながら景色を楽しむ

北には北アルプス、西には中央アルプス、南には南アルプス、東には八ヶ岳が見える(筈)と分かり、改めて展望を楽しむ


北アルプスが霞んでしまって分からない→

空気が澄んでいれば、穂高、槍、常念
さらには鹿島槍から白馬三山と見えるらしい

シルエットのお山は守屋山かしらね
 八ヶ岳は上方に雲がかかり、
 お山もすっかり霞んでしまっている
 肉眼ではもう少しその姿が見えたのだけれど・・
 ↓
 ↑写真では全く分からないけれど
   雲の下付近にうっすら雪山の稜線が見えた
   木曽駒、宝剣岳かしらね


←南アルプスが近い
 甲斐駒、鋸岳、間ノ岳、雪が美しい仙丈ヶ岳

夏空が360度広がる山頂の景色を楽しんだ後は、下って大阿原湿原へと向かう 12:10
ウワミズザクラはまだまだ咲き始め、満開に咲くと細長い試験管用の洗浄ブラシに見えるんだよね♪
舗装道に出るとカラマツが美しい
大人の立派なカラマツに見守られながら成長する若いカラマツくん達 なんだかとっても美しい!

12:30大河原湿原へと入っていく
ズミの花が咲いていた

大阿原湿原も木道を歩く 半時計回りに進んでいくと真新しい木道
花々はあまり咲いていない
キンポウゲや苔が綺麗だったけれど、撮影はしていないw
古く朽ち始めた木道を越え、どんどん川沿いを進んでみた 小川のせせらぎが心地よいけれど、
どうやら散策コースを越えてしまったようだ
どんどん道が薄くなってきたところで、地元の方々に会い、引き返すことにw
木道のしっかりとある道に戻って、沢を渡り、スタート地点に戻った

暑いし、マナスル山荘の辺りまで舗装道50分歩くのはしんどかったので、無料シャトルバスを利用することに
時間も13:20発の予定だからちょうど良いなと思っていたら、13:10頃行ってしまうのが見えた
どうやら乗客が多く満席になってしまったので、一度送ってから引き返してくるとのことのようで、待つことに・・・

辺りのカラマツを眺めながら時折吹く風を感じながら待つこと十数分、バスでお花畑まで戻る 楽ちん♪

お花畑から山彦荘まで戻る道でまたクリンソウを眺める
往きには気づかなかった真っ白のクリンソウも見つけられた

山彦荘からは多くのハイカー、観光客から離れ、ひとり入笠小屋方面へと向かいすずらんの里駅へと続く山道へと進んで行った
ズミの花がちらほら咲いていた

林道は想像以上にしっかりした道だった
が、整備されていて歩きやすいかと言えば、大きめの石がごろごろごろごろしていて歩きにくい
どうも今ではマウンテンバイク用の下山コースとして使われているようで硬く徒歩にはつらい道だったのだ
そんなことに気づいてみても、今更戻る気は無い
覚悟を決めて林道をどんどん下っていく

閉まっている山小屋がいくつかあって、お花茶屋なんてとても可愛らしい建物で、素敵な景色の中にある
こんな山小屋にお世話になりながら、静かな山を楽しめればとってもとっても素敵なお山なのに・・・
ゴンドラで手軽に誰でも来られるお山となっているので、山ヤ、ハイカーが楽しむにはちょっと残念な雰囲気のお山になっちゃっている気がした

もちろん足が悪かったり、体力が無い観光客も楽しめるお山としては有り難いお山でもあるのだけれどw

道は木陰となり直射日光を浴びてはいないのだけれど、標高を下げてくると気温も上がってくるようで、ともかく暑い!
セミや虫の音が暑さを助長しているような気がする
足も硬い道にやられて軽い痛みを感じてきた
マイナス思考に負けてはいけない!! 気持ちを切り替え、緑いっぱいのお山を楽しみながら歩くことに・・
ゆっくり進みながら、上方を見上げると木々の葉っぱが美しいのだ!
カエデ、ウリハダカエデ、ブナ?ナラ?ミズナラ?緑色の葉っぱだけで木々を同定できるほど知識はないけれど、
形、質感、枝からの生え方が異なることは分かる
その違いを見つけながら、様々な種類の樹木達が一つのお山を作っているんだなぁと楽しくなってきた♪

種類の違いを探し求めて歩いているときは、写真撮影は空が垣間見えているような場所を選んでいたけれど・・
光の加減が変わってくると同種又は異種の葉っぱを背景に一面緑色の写真を撮ってみたり♪

光を楽しんだ後は、逆に影に注目してみたり
手のひらのようなカエデ、光を浴びてその形を直に見られるものもあれば、影が映し出されているものもあり・・・
さらには光の少ない場所で、葉っぱ自体のシルエットを楽しんだり・・・

樹木を眺めながら、足下に気を付けながら・・・転びそうにもなりながら・・ 楽しみながらの下山

結局、林道歩きの2時間誰にも会うこともなく、マウンテンバイクが降りてくることもなく・・・
静かに・・・ いや決して静かではなかったのだ 蝉や虫の声が五月蠅く、頭が痛くなるほどだったのだけれど、
ただ誰に会うこともなく、自分ひとり山の緑に包まれて、自由でゆったりとした気持ちで歩くことができた

緑の中、やっぱり赤は目を惹く
ツツジの朱色は本当に鮮やかだった

虫は好きじゃないけれど、抜け殻は美しいと思う 蝉だろうか?

上方ばかりを向いていたけれど、足下の小さな花々も見逃さないぞ!(見逃しているものは分からないw)
季節はずれ?のヤマネコノメソウ、小さなオククルマムグラ、大きく賑やかにたくさん咲いていたフタリシズカ

14:00頃下山を始めちょうど2時間で舗装道へ出て駅へ・・・
畑の向こうに姿をしっかりと確かめられるようになった八ヶ岳、道端に咲いている小さな花を愛でたりしながら、
駅へ・・・
すずらんの里駅に到着したのは16:20
無人駅で30分待ち、入笠山を眺めながら、電車を待った

毎度のことながら、降りてきた山を振り返り眺める時、本当にあの頂きにいたのだろうか?と不思議に思う
あんなに遠く高いところへ行き、歩いて帰ってきたのだなと思うと自分を褒めてあげたい気持ちになる♪
ご褒美は・・・特急電車とビールだ(≧∇≦)
小淵沢で途中下車し、あずさ28号に乗り換え、ビールを飲みながら帰路に着いた・・・・

お目当てだったすずらんにはちょっぴりフラれ気味だったけれど、
夏のお山の緑に包まれて、幸せな山歩きだったなと思う・・・・ (了)

  

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