天城山(万二郎岳・万三郎岳) 〜2010.05.22〜

アマギシャクナゲに会いに天城山へ行きたいな・・と開花状況などチェックをしていたら、この週末が良さげだと分かった
ただし、開花時期はちょうど良いけれど、今年はどうやら蕾も少なく、ハズレ年らしい・・
今年の春は寒さが厳しくなったり、日々の寒暖差が激しかったりと天候がおかしかったから、その影響が大だろうけれど、
年々花数が減っているようだし、植生回復のために入山禁止ということもいつ起こるか分からないなと・・
天気も良いこの日、行くことに決めた

5:30に家を出て、新幹線こだま、伊東線を使い、7:45伊東駅に到着
7:55発の天城東急リゾートシャトルバス乗り場はすでにハイカーが列を作っている
天城高原ゴルフ場行きだというのに、ゴルフバックを持っている人は誰もいなかった
バス会社の係員が「乗車はリゾート施設を利用する方を優先し、その後縦走へ行かれる方にご乗車いただきます!」と
アナウンスしてるが・・・結局ほとんどハイカーw
大きな観光バスだったので、全員座れて良かった、良かった♪
8:50前に天城高原ゴルフ場に到着 登山者用の駐車場のトイレで用を足し、身支度をして9:00出発

数日前、石川さゆりが歌う『天城越え』の作詞家がお亡くなりになったらしく、テレビでその歌を耳にすることもあって
八丁池へと続く天城峠を越えてみたい気持ちもあったけれど、今回は天城越えはせず、シャクナゲコースを周回だ

大勢のハイカーさんが列をなし、にぎやかな歩き出し
少しずつ前後のハイカーさんから距離を置けるようにペースを調整しながら歩く
左手にヒノキ林、右はブナ、ツツジ、ヒメシャラなどの雑木林の間の道を進んでいく
2,3日前の雨の影響かすこし道は滑りやすい
土の上も石の上も歩きにくいので、用心しながら歩いた

しばらくすると涸れ沢があり、その辺りからツツジの鮮やかなピンクがちらほらちらほら見えてくる

苔で覆われた岩の涸れ沢と若葉色が作り出す景色は、屋久島の白谷雲水峡を思わせるほど、美しい
太陽の光の届き方もほどよく、落ち着いた色合いがとても素敵

この辺りのツツジはトウゴクミツバツツジ 満開で見頃
四辻(万二郎登山口)を越えると少しずつ傾斜も増してきて、岩で歩きにくい箇所もあるが、新緑とミツバツツジのおかげで
心地よい景色を楽しみながら歩くことができる

天気は良好
春というよりも初夏めいた空色だ
木々で空が大きく広がる場所は多くはなかった
そのおかげで木陰となり、暑さをさほど感じずに歩くことができる
もちろん登りが続くと汗ばんでくるのだけれど・・額には汗が流れていたけれど・・
時折感じる爽やかな風が心地よい

出発して1時間強で万二郎岳に到着
休憩する大勢のハイカーで賑わっていたので、立ち止まらずに先へ進む
山頂から西方へ少し下るとビューポイントの岩場があった
スケッチを楽しむ方がお一人いらっしゃった
これから進んでいく馬の背、万三郎岳、天城峠へと続く山の稜線が望める
山肌はツツジのピンク色、アセビの赤っぽい若葉のせいか、なんだか秋めいた色にすら思える

このコース一番のビューポイント、ゆっくり眺めていたら、団体ハイカーさんがやって来て、居心地が悪くなったので、先へ進む
が、その前に団体さんのガイドの方が、ここからは富士山が正面に見えるんですよと説明しているのを聞いて
馬の背より目線を右にずらし、目を凝らすと・・・富士山を発見
あいにく山頂付近も半分ほど雲がかかっていたけれど、うっすらうっすら富士山と認識できる程度だけれど・・w
目線を180度転換し伊豆半島ののどかな景色を眺めた後、馬の背へ向けて歩き出す
アセビ、ツツジ、ヒメシャラの木が立ち並ぶ尾根道を進んでいく

新緑が美しい樹木が立ち並び、トウゴクミツバツツジが彩りを添えてくれる山道が続く
ツツジは本当に見頃で、素敵な景色を楽しむことができた

穏やかな尾根道は時折岩ごつごつの道へと様子を変えるけれど、岩を登り振り返ると万二郎岳を振り返り見られたり、
その南の小さなお山には風車がゆったり回っている様子が見られたり・・
これから進む万三郎岳方面が望めたり(写真のピークは多分馬の背だけれど)
上手く言葉で言い表すことができないけれど、東京・埼玉・山梨のお山の景色とはなんとなく異なる雰囲気を楽しむことができた

道はアセビのトンネルへと入っていく
アセビはもう咲いてはいないけれど、立派なアセビが作るアーチをくぐって進んでいくのは悪くない
途中、シャクナゲの木が一本あって、わずかに花を咲かせていたけれど、ちょっと元気のない花だったな・・
空を仰ぐと青空と薄雲が見える
うねうねと伸びる枝っぷりが立派なブナの木も増えてきた

石楠立(はなたて)と呼ばれる鞍部の辺りでアマギシャクナゲが増えてきた
確かに蕾の数は少なく、花も少ないけれど、花弁の色やしなやかさは、上品で美しい
色の濃いもの、薄いもの、とてもとても美しかった
会えて良かった♪

アマギシャクナゲにも会えて、ブナの大木の並ぶ山道を登っていくと万三郎岳山頂に到着11:25
万二郎岳より1時間20分程度だった

一等三角点と弥栄の神の石碑のあるこの山頂も展望はきかない
大勢のハイカーが休憩していたので、先へ進み休憩ポイントを探すことにした

適当なポイントで腰を下ろし、新緑を楽しみながら、昼食にした
東京駅で調達してきたいなり寿司にはミニ桜餅もついていて、嬉しい♪
冷凍したペットボトルと共に保冷バックに入れてきたミニトマトも冷たさを保っていて、美味しい♪
小さなハネアリが寄ってきて危うく口に入りそうになったけれどw

お腹が満たされたところで、再スタート
天城峠方面と涸沢分岐点方面への分かれ道となる分岐点周辺はブナ林が美しく、開けた場所があり、
ここで休憩している人、ブナ林と野鳥かな?の撮影のためにカメラ機材を構えている人が多くいた
私もここで休憩すれば良かったw

ブナ林の若緑はとても美しかった
鳥のさえずりも響いていて、素敵な雰囲気の中、後ろ髪を引かれながら、数年前に新たに設置された山道の木段を下っていく

木段は最初は丸太が浮き上がっている感じで歩きにくく、足をひっかけて一度転んでしまった(≧∇≦)
どうにも最近転び癖がついているなぁ・・ 下りは慎重にいかなくちゃね・・(反省)

歩きやすい木段もありぐんぐんぐんぐん下っていく
勾配が弱まってくるとお肌ツルツルのヒメシャラの幼木がひょろひょろと並んでいる独特の雰囲気の道があった
いろいろな山の雰囲気をたのしむことができた

涸沢分岐点を越えて小さなアップダウンの道を進んでいくと立派なブナの大木が目を楽しませてくれる

斜めに傾いた立派な立派なブナの大木
根元は周囲4、5mあるだろう 立派な立派なブナに優しくタッチ 立派な樹木に触るとすごくエネルギーを貰えるような気がして♪

老木もあれば幼木もあり、バラエティに富んだ森はなんだかとても生き生きとしていて歩いていて本当に心地よい

岩も多いので足下に注意しながら歩かなければいけないのだけれど、足下ばかり見ていては、見逃してしまうのがシャクナゲの花
道の上方にもシャクナゲは群生している
数本、立派な花をいっぱい付けている株があり、嬉しくなった
色鮮やかなピンク、球状にに花を咲かせている姿美しい

色鮮やかな種もあれば、薄く淡い色の種もあって、とっても素敵
花をたくさんつけているその姿は本当に見事だ
当たり年であれば、石楠立の辺りのシャクナゲもたくさん花を付けて豪快な姿になるのかな・・・ 
シャクナゲがいきいきと花を付けられるような環境となるといいな・・・

シャクナゲを楽しんだあとは、若緑の風に吹かれながら・・・・
美しい新緑のシャワーを浴びながら・・・
残りわずかとなった山道をゆっくり進んだ
ヒメシャラの木々が増えてきて四辻に戻ってきた ここからバス停までは20分ほど
バスの時間までは1時間あるなと・・・しばし休憩 オレンジを1個ぺろりと食べる
高低差の少ない山歩きだと高をくくっていたけれど、意外にアップダウン、岩場もあって、結構足に疲労が溜まっていた
オレンジのビタミン、水分が身体をゆっくり癒してくれるようで美味しかった♪

少し休んで、ゴルフ場バス停へと戻り・・バスをゆっくり待った

アマギシャクナゲ、花数は少ない2010年
それでも可憐で清楚で美しい姿を眺められ、トウゴクミツバツツジの鮮やかさ、若葉の新緑にも包まれて、
素敵な素敵な山歩きだった♪

14:21発のシャトルバスに乗り帰路に着いた・・・ (了)


  

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